ピアノ演奏の悩み相談Q&A
 
〜 質問INDEX 〜
 
Q1.大きな音を出そうとすると力んでしまいます。力まないためにはどうしたらいいでしょう?
Q2.曲想や音量が突然変化するような時に、漠然と音を小さくしたりするだけで自分の気持ちがついていかないのですが。
Q3.拍子感が出ずに平らな演奏になってしまいます。1拍目にアクセントをつけても変になるだけで流れは生まれてこなくて困っています。
Q4.ハノンのアルペジオを練習していますが、外れる音の方が多いくらいで全然指にハマりません。
Q5.バッハのシンフォニアを弾いているのですが、3声をどのように聴いていいのかわからず、いつもぐちゃぐちゃ音が混ざったような演奏になってしまいます。
Q6.ピアノによってペダルの重さや深さが違うように感じて戸惑ってしまいます。
Q7.音のイメージがわくという実感がなく、もぐら叩きのように楽譜に書かれた音を弾いてしまいます。
Q8.初見演奏が苦手です。強弱や表情記号を無視した演奏になってしまいます。
Q9.幅の広い音程を同時に押さえる時、どうしても届かない時はアルペジオにして分けて弾いていますが、その時に音が外れやすいです。
Q10.練習すればするほど非音楽的になってしまうような気がします。
Q11.無駄な力が入ったまま抜くことができません。
Q12.いつも曲を味わえないまま弾き終わってしまいます。呼吸が浅いとも言われます。
Q13.いつも途中で妥協してしまい、ちゃんと弾けるようにならないまま曲を終わらせてしまいます。根性がないのでしょうか?
Q14.外さないように気をつけると途端に機械のように無機質な演奏になってしまいます。
Q15.表現したいことを私なりに一つ一つ丁寧に弾いているのですが、流れが不自然と言われてしまいます。自分で録音を聴いてもおかしな感じです。


 
Q1.  
大きな音を出そうとすると力んでしまいます。力まないためにはどうしたらいいでしょう?
   
A1.   
フォルテの時に一番楽な状態でいることを心掛けてください。フォルテは力むのではなく溜まっていたエネルギーを存分に解放して、気持ち良くなるようなイメージを持ってみるといいでしょう。

スコーンと無理なく解放的に打鍵した時に、質の良い打弦が得られます。野球のバッティングで例えると、詰まった当たりのセカンドゴロではなく、余分な力を抜いて楽に振り抜いた時のホームランのような感覚です。

動作として一番大切なのは、打鍵のために与えた重みをそのまま下方向に押し付けておかずに、空中に逃がしてあげることです。力を込めたままにするのではなく、あくまで力は抜く方向です。打鍵速度を増すために瞬間的に瞬発力を使いますが、次の瞬間にはすぐに空気中(自分から向かって上方向や右上方向の空間)に音を逃がしてあげるつもりで響きを生んでください。

感覚をつかむために一つ有効な練習として、鍵盤を下ろす動作を考えずに、瞬発力を使って腕ごと跳ね上げて、スタッカートで音を飛ばしてみると良いでしょう。和音でもやってみてください(和音は原則として、最も高い音を他の音よりも強めにするバランスで鳴らしてください)。
 
 
  
Q2.   
曲想や音量が突然変化するような時に、漠然と音を小さくしたりするだけで自分の気持ちがついていかないのですが。
 
A2.   
色合いや触覚など想像力を働かせてイメージを強く持つことで、具体的な音色や楽想の変化に気持ちが入りこめるようになります。例えば、力強く音楽が進んでいたところで突然柔らかく軽い音色がほしい楽想が登場するとしましょう。そんな時には例えば、「扉を開けるとそこは別世界!・・・夢の国へ行ったように、全てが淡く優しく、不思議な色彩で世界を柔らかく包み込んでいるではありませんか。」なんていう風に自分の感覚で感動できるイメージを持つことで、パッと変わることができたりします。

また、具体的に音楽の変化を感じ取るには、ハーモニーの響きと流れ(変化)をいつも美しいなと思って聴いていることが大切です。実際に鳴っている音を聴き損なっていると、その響きが持つ色合い(音の強さやバランス、そして美しさ)が見えてきませんし、そうなってしまうと次のハーモニーへの流れが見えてきません。落ち着いて、瞬間瞬間の響きに耳を澄ませてみることで、きっと自らの出した響きがその音楽の世界に引き込んでくれることでしょう。
 
 
 
Q3.   
拍子感が出ずに平らな演奏になってしまいます。1拍目にアクセントをつけても変になるだけで流れは生まれてこなくて困っています。
 
A3.   
重心が来るところに具体的なイメージを持ってみてください。例えば、バネやゴムを引いて・・・パッと放した感じ、または自然落下した腕がゴムボールのように弾んで上に戻る(加速→重心点→解放)、あるいは大きな波が立ってやって来て、一気にザブーンと巻きこんでいく様子など、瞬発力が働いたイメージを持つことで重心を落とすこととエネルギーを解放することができます。その後は、自分からそのまま手離してください。解放したエネルギーは後から余計に手を加えないで任せっきりにします。

また、日本語の平たんなイントネーションに慣れているために躍動感や拍子感が出にくいということも考えられます。英語やヨーロッパの言葉などをしゃべってから弾いてみるのも効果があります。上手に喋れず日本語的なイントネーションになってしまうようなら、発想転換して外国人が喋る日本語のイメージ(「ワターシアメーリカからキマーシタ!」)を真似てから弾いてみてもいいでしょう。

また、3拍子の曲になかなか馴染めないということがよくあるので「あ、ちょっと乗りが悪いな」とか「乗ってないな」と感じたら、1拍目と3拍目を意識して、「タータ、タータ」と感じて弾いてみてください(曲によってはタター、タターの方が良い時もあります)。4拍子なら1拍目と4拍目を意識して、「ターータ、ターータ」と感じて弾いてみると流れがつかめるようになってきます。

また、1小節内で起こっている拍子の感覚だけでなく、同様のことがもっと大きな単位であるフレーズでも一単位として感じられると、なお自然な流れが生まれてくるでしょう。
 
 
 
Q4.   
ハノンのアルペジオを練習していますが、外れる音の方が多いくらいで全然指にハマりません。
 
A4.   
不必要に指が暴れていることが考えられます。手にタコみたいな吸盤があると思って、弾いてみると良いでしょう。指はなるべく上げないで、最も無理と無駄がない動作で腕の重みを音から音へ移していくようにすると、弾くのがとても楽になります。

また、速いアルペジオを弾く場合に関してですが、指をくぐらせるという動作をしないでください。和音の形のまま、ポジションごと次のポジションへひょいっと投げてしまう感じです。例えば三和音アルペジオの右手の上りですが、3とか4の指の次の1というのは下から指をくぐらせていくのではなく、ひょいひょいひょいっと1の指ごとに次のポジションのスタート位置に脱力してジャンプさせていきます。

また、実際の曲を演奏する時に出てくる速いパッセージのアルペジオというのは、ほとんどの場合においてペダルを使ったまま、タッチの方はノンレガートに近い軽さで浮かせて弾きます。川の水面に小石を投げて、水切りをする(ピョンピョンピョンッと石が水面を軽く跳ねていく)ようなイメージです。ハノンのアルペジオも練習するうちの半分くらいの時間はペダルを踏んだ状態でものすごく楽に鳴らしていくことを追求してください。

 
 
Q5.   
バッハのシンフォニアを弾いているのですが、3声をどのように聴いていいのかわからず、いつもぐちゃぐちゃ音が混ざったような演奏になってしまいます。
 
A5.   
音のバランスと響きはいつも大切にしていてください。メロディーが3つ同時に鳴っているので、どこをどう聴いたらいいのか混乱してしまうのだと思いますが、最優先として瞬間瞬間の縦のバランス(ハーモニーとしての響き)が最良のものであるかを必ず聴き取りながら、自然な横の流れ(メロディー)を聴くようにしてください。

また、多声処理は耳(脳)の分離ができないと聴き分けられません。練習方法として、3声とも弾きながら、どこか1声部を声に出して歌うなどしてください。あるいは2声を弾きながら欠けている声部を歌ったり、2声のうちのどちらかにダブらせて歌うとか、あるいは1声だけ弾きながら3声のうちのいずれかを声に出して歌うなどしてください。ただし、長い区間をやるのではなく、数小節の(もしくはもっと短い)部分を取り出して行ってください。2声ができるようになれば3声もできるようになり、3声ができるようになると4声や5声でもできます。

また、短い区間で1声部ずつ取り出して、そこを一体どのようなアーティキュレーション(スラーや切れ目など、音のつながりの扱い)や強弱関係で弾きたいのかをはっきり確認してから、合わせてください。それぞれをどう弾きたいかがはっきりしていないまま多声部を合わせると、なにがなんだかわからなくなりますし、自分の音を聴くこともできなくなってしまいます。

ポリフォニーに限ったことではないのですが、自分の音を聴くことができるというのは、その音に対して出したい音のイメージを持っていたかどうかにかかってきます。イメージを持って発音した音というのは、本当にイメージした強さや長さになっているかどうかを責任持って耳が追いかけてくれます。逆に言うと、聴けてない音があるということは、その音をどう弾きたいかという意思を持たずに鳴らしてしまったということです。

 
 
Q6.   
ピアノによってペダルの重さや深さが違うように感じて戸惑ってしまいます。
 
A6.   
ペダルに関しては楽器ごとに調整や個性の違いがはっきり表れています。例えば、あるピアノではハーフペダル(3分の1〜2くらいの踏み加減)で弾くところを、別のピアノではハーフにするとほとんど全部踏んだのと同じ感じになってしまうため、クウォーターペダル(ハーフよりもっと微妙な加減)を踏むということがあります。1台1台で踏んだ感触が全然違うんだと始めから思っておく(覚悟を決めておく)必要があります。

演奏前には必ずペダルを空踏みして深さを確かめ、演奏を始めたらペダルの効きを感覚として確かめながら(車のアクセルやブレーキと同じです)そのピアノできれいな音を響かせるようコントロールしてください。リハーサル時間があるような時には、楽曲の中のいくつかのペダルのこだわり部分を取り出して確かめてください。

 
 
Q7.   
音のイメージがわくという実感がなく、もぐら叩きのように楽譜に書かれた音を弾いてしまいます。
 
A7.   
音のイメージや音楽のイメージの幅を広げるためには感性を養うことです。感性を養うためには、たくさんの音楽を聴いたり知識を得ることです。おいしいもの、きれいなものなどたくさんの感動に出会うことも大切です。

特に直接的に早く影響が出るのはCDなどをたくさん聴くということです。同じ曲でも演奏する人が違うと曲の捉え方や音色が全然違います。それを多く体験すればするほど、自分の中にイメージの種が蓄積されて、そこから自由に自分の感性による芽が出てくるようになります。また、音楽に限らず、幅広く舞台芸術や美術など、生の芸術に接するのも良いでしょう。

僕自身は素晴らしいコンサートに行った直後や、素晴らしいお話を聴いた直後や、テレビで職人が鋭い眼光とセンスで他の人には真似できないようなオーラや作品を作り出すのを見た直後なんかは、非常に冴え渡って気力も満ち溢れて、これまで長いこと練習した曲でも新鮮に感じられ、一音一音の感動がとても深くなったりすることがあります。そういう体験をたくさんすることで、自分の向上心や夢も広がります。そうすると、楽譜を見た時に細かいところまでこだわりが生まれてきます。

せっかく自らの手で自由に音楽できる貴重な時間を持っているのに、もぐら叩きなんかしていたらもったいないです。また、具体的な楽譜の読み方(音の感覚とセンス)を心得ている音楽家にレッスンを受けることは最も近道かと思われます。

 
 
Q8.   
初見演奏が苦手です。強弱や表情記号を無視した演奏になってしまいます。
 
A8.   
それはミスタッチなしに全部の音を正しく弾こうと思いすぎるからです。

初見の練習というのは書かれている全ての音をミスなく弾くということが大事なのではなく、いかにその曲らしさを表現するかということが大事なのです。

まずは、曲の大まかな構成、テンポ、調性を見ます。それから、ハーモニーの流れと強弱の流れをおおよそ把握します。どのような曲調なのか(踊りだしたくなる曲、切なく悲しい歌、明るいマーチ、田園的にのんびりした曲・・・etc)が捉えられれば、ほぼオーケーです。

次に、こだわりの見られるアーティキュレーションやペダリングを見ます。そして、弾きにくそうなところを探します。予め指使いを考えておいた方が良さそうなところ、パッと読むのが大変な和音や音などを事前にチェックしておきます。

いざ弾き始めたら、完璧は目指さず、曲を伝えるということだけを考えていてください。予想外の響きや大きなミスも出てくるかも知れませんが、初見なんだからいいじゃん!くらいに思って、動揺することなく堂々と次の流れに入っていってください。

それに、本当に初見が必要な場面というのは滅多になく、当日合わせのようなケースでも2回目演奏、3回目演奏での質が高ければそれで構いません。1回目の演奏(初見)で得た教訓を2回目にどれだけ生かせるかという能力の方が現実問題としてはずっと重要です。
 
 
 
Q9.   
幅の広い音程を同時に押さえる時、どうしても届かない時はアルペジオにして分けて弾いていますが、その時に音が外れやすいです。
 
A9.   
跳ぶというように考えないことです。まるで楽々届くかのようなつもりで同時に弾くイメージを持つことで、10度でも12度でも外れなくなります。しかも楽に同時に鳴らせているというイメージを演奏する人が持っていると、聴く人にもちゃんと同時に鳴っているように聴こえてきます。

動作的には、手を広げたままにしないことです。手は広げたままにすると力が入ってしまい、固まってしまいます。その状態では楽な感覚は得られませんし、音のコントロールの自由も失ってしまいます。腕全体や手首を柔らかく使い、ペダルで残した音の指を順に解放していき、手を縮めていくようにしてください。アルペジオの最後の音を弾いた直後には完全に手が縮まって空中(上方向)にフワッと浮いていくくらいでちょうど良いです。
 
 
 
Q10.   
練習すればするほど非音楽的になってしまうような気がします。
 
A10.   
音楽の方向が間違ったまま練習を進めていってしまうことが原因です。善の山と悪の山があるとしましょう。善の方向へ向かっていれば、たとえその過程であっても構わないのですが、悪の方向へ向かってそれをどんどん大きく育てていったら取り返しのつかないことになってしまいます。ですので、悪の山に向かっているなと思ったら1小節も弾かないうちに止めて、じっくり考えて(感じて)ください。必ず善の山に向かうように意識を働かせていてください。

もっと具体的に言うと、音楽が恣意的になっているかも知れないということです。作るのではなく感じるという原点を取り戻してください。
 
 
 
Q11.   
無駄な力が入ったまま抜くことができません。
 
A11.   
音が出たらその音が自分から離れていってしまうようなイメージを持ってみてください。自分ではなくもっとグローバルな感覚で例えば地球から離れていってしまうような感じでもいいです。そして、出した音をしっかり聴き続けることが無駄な力を抜くことにつながります。(Q1やQ9も参照してみてください)

また、恐る恐る弾いていると音が自分にへばりついたまま離れていかなくなってしまい、とても力んだ状態になってしまいます。例えば、サーカスの人がやっとできるようになった技を真剣な顔してやったのでは商売になりません。楽しそうに余裕でやって見せてこそ、観客は楽しめるのです。

余裕であるかのように振舞うことが実は余裕を生むということにもつながります。余裕だから余裕な表情ができるのではなく、余裕な表情を作ることでなぜか余裕そのものが生まれてきます。

笑顔で弾いて見ると、力が抜けますよ(笑)
人間は笑顔の時には力は入らないようになっているので、逆にそれを応用して練習するのです。

 
 
Q12.   
いつも曲を味わえないまま弾き終わってしまいます。呼吸が浅いとも言われます。
 
A12.   
楽譜をよく読んで、どこをどう表現したいのか(こんな感じ・・・という漠然としたものではなく、そのための音と音の強弱関係やバランス、ペダル、テンポ運びなどを具体的に)確認して、それをきちんと実行しながら丁寧に弾いてください。

また、失敗を恐れながら弾いてしまうと上すべりしてしまい、呼吸のない演奏になってしまうので、その時の完成度や自信に関係なく、とにかく一つ一つやりたいことを丁寧にやるように挑みながら弾いていってください。

せっかく演奏するわけですから、「これが自分の演奏!」と言える何かを残すつもりで弾くと良いでしょう。最初にも述べた通り、漠然とした大雑把なものではなく、「ここはこういうバランスでこういう音色がほしい!」とか「ここでこのくらい時間をかけて、次はスッと戻る」とか、細かく具体的なこだわりを持って、そこに自分らしさという自信を持ってください。

 
 
Q13.   
いつも途中で妥協してしまい、ちゃんと弾けるようにならないまま曲を終わらせてしまいます。根性がないのでしょうか?
 
A13.   
練習はいつも発想の転換です。同じところを2回弾いたとして、1回目と2回目で何かしらの変化や進展があることが望ましいです。

弾いた後には演奏を省みて「もっとここをこうしたい!」とイメージを強く持ってください。その時に、自分にできるかできないかで判断しないで(現在の自分のスキルを基準にしないで)、必ず音楽が要求していることに自分を合わせるという姿勢で挑戦してください。

自分を超えるためには、例えば「天才ならどんな風に弾くだろう?どんな風に練習するだろう?」ということを常に考えて、自分にできることの範囲内で済まそうとせずに「なんとしてもやるんだ!」というエネルギーを持って1回ごとにより進化した人になるように努めてください。

また、誰でもある程度進めば規模は様々であれスランプにぶつかることがあります。いろいろと試したりひねくりまわしたりしているうちにヒョイッとその上にジャンプできることもあるので根気強く向き合ってください。好きこそ物の上手なれ・・・と言います。モチベーションが高ければ、思うようにならなくてもつらいという感覚には陥らずに、どんどん新しい発想や方法が思い浮かんできます。

途中で妥協してやめてしまうのはもったいないですよ。思い通りに弾けるようになったらどんなに楽しいでしょう。

 
 
Q14.   
外さないように気をつけると途端に機械のように無機質な演奏になってしまいます。
 
A14.   
無機質になってしまってはその曲を弾いている意味がなくなってしまうので、音を外さなくなっても本末転倒です。音を外さないように気を配る上に、音楽の自由さや流れもさまたげずに弾くことができなければなりません。つまり、音を外さないだけを目的とした練習をするということが悪の山に向かっているということなのです(Q10参照)。音楽がそこで必要としているエネルギーや勢い、流れ、音色や空気をいつでも最優先にさせて弾きながら、その上でさらなる集中力を発揮して外さないように部分練習してください。そして部分練習の時にも、本来必要なテンションを失わないように注意してください。

 
 
Q15.   
表現したいことを私なりに一つ一つ丁寧に弾いているのですが、流れが不自然と言われてしまいます。自分で録音を聴いてもおかしな感じです。
 
A15.   
表現したいことがあってそれをきちんと弾いているのはとても素晴らしいことです。ただ、やってることが聴いている人にバレてしまうとダサくなってしまうのです。「この人はこういうことを表現したいために、こんな風にルバートかけてるんだね。でも、そのこと自体を見せられてしまうと感動できないね〜・・・。」というように、聴いている人は興ざめしてしまうのです。

実はいろいろやっているんだけど、まるでなにもしていないかのように自然に流れているように聴こえるという絶妙な状態を目指してください。テンポを細かく動かしていても、聴いている印象として自然なテンポ感が損なわれないようなテンポ運びに関するバランス感覚も必要ですし、倚音から解決音にひっかかっている時にかかるテヌート具合や強弱関係に関するバランスにしても磨けば磨くほどセンスの良いもの(質の高いもの)になっていきます。

録音をとって確認しながら練習するのはとてもいい方法です。

 
 

 →実践に基づいたピアノの勉強「目次」に戻る